SEO対策は内製化できる?内製化と外注のハイブリッドSEO対策

SEO対策は内製化できる?
内製化と外注のハイブリッドSEO対策

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「SEO対策はコストがかかるから外注するしかない…」

そう思っていませんか?

埼玉県群馬県の中小企業のWeb担当者として、限られた予算の中でSEO対策を進めていくのは容易ではありません。外注すれば確かに専門家のノウハウやリソースを活用できますがコストは決して安くありません。一方で自分たちでSEO対策をする「内製化」にもご不安がおありでしょう。

WEBディレクターとして10年間、様々なクライアントのウェブサイト制作・改善に携わってきた経験から言えるのは、中小企業こそSEO対策を内製化すべきだということ。

この記事ではSEO対策を外注すべきでない理由、内製化すべき理由と具体的な戦略や内製化方法をお伝えします。
2025年の最新SEO事情を踏まえた実践的なアプローチで、限られたリソースでも成果を出せる方法を解説します。

SEO対策は外注すべきでない?
埼玉県・群馬県の中小企業がSEO対策を内製化すべき理由とは?

「SEO対策って外注した方がいいの?それとも自社でやるべき?」

埼玉県・群馬県の中小企業経営者からよくこんな質問をいただきます。確かに専門性の高いSEO対策は外部のプロに任せたくなる気持ちもわかります。専任の担当者もいない、本業で忙しくてコンテンツを作ったりアクセス解析している時間もない。1から学習している時間もない。

でも、ちょっと待ってください。

実はSEO対策を丸ごと外注することで、あなたの会社は大切なものを失っているかもしれません。
それは「自社の強みを再発見・再確認」すること、つまり「自社・商品への自信」です。

SEO対策を外注するか内製化するかの判断は、単なるコスト比較ではなく、これからの事業成長に関わる重要な決断です。

SEO対策の外注、3つの失敗ポイント

埼玉県・群馬県の中小企業がSEO対策を外注する際によくある失敗ポイントがあります。

1. 自社の強みが正しく伝わらない

SEO対策会社は技術的なノウハウは持っていますが、あなたの会社の強みや独自性を本当に理解しているでしょうか?

「御社の強みは何ですか?」と尋ねられて、多くの企業は「誠実さ」「丁寧な対応」など、顧客にとって差別化とは言えない回答をしがちです。

外注先は表面的な理解で「キーワード選定」や「コンテンツ作成」を進めてしまい、結果として他社と差別化できないコンテンツが量産されてしまいます。

あなたの会社だけが持つ独自の強みや専門性は、外部の人間には完全に理解できません。それを余すことなく発信するには、社内の知識と経験が不可欠です。

2. 継続的なコスト負担が経営を圧迫する

SEO対策を外注すると、月額5万円〜20万円程度の継続的なコストがかかります。

埼玉県・群馬県の中小企業にとってこの金額は決して小さくありません。しかもSEO対策は短期間で効果が出るものではなく、最低でも6ヶ月、場合によっては1年以上の継続が必要です。

「最初の3ヶ月は成果が出なくても仕方ない」と言われて契約したものの、半年経っても目に見える成果が出ず解約するというパターンも少なくありません。

外注コストを考えると、同じ予算で社内の人材を育成する「教育」や「研修」として投資した方が長期的には効果的な場合もあります。

3. 外注先の「成果」と自社の「成果」にズレが生じる

SEO対策会社が提示する「成果」は、主に「検索順位の上昇」や「アクセス数の増加」です。

しかし、事業で本当に求められるのは「問い合わせの増加」であり「売上の向上」です。

外注先は自分たちの「成果」を示すために、検索ボリュームの多いキーワードでの上位表示を目指しがちですが、そのキーワードで検索するユーザーが必ずしもあなたの商品やサービスに興味を持つとは限りません。

結果として、アクセス数は増えても問い合わせや売上につながらないという事態に陥ります。

あなたの事業を本当に理解しているのは、外部の会社ではなく、あなた自身です。

中小企業がSEO対策を内製化すべき6つの理由

SEO対策を外注するか内製化するか、予算や人材に制約のある多くの中小企業が頭を悩ませる問題です。
なぜ中小企業が自社でSEO対策を行うべきか、その理由をご説明します。

1. 事業への深い理解が最大の武器になる

SEO対策の本質は、「検索ユーザーの求めに応じて自社の専門性やノウハウを発信する」ことです。

あなたの会社には、日々の業務で培った専門知識や経験、成功事例があるはずです。それらを最も深く理解しているのは、外部の会社ではなく、あなた自身です。

自社でSEO対策を行えば、その専門性を活かした独自性の高いコンテンツを作成できます。これは外注では決して真似できない強みです。

例えば、実際の顧客との会話から得た疑問や悩みをもとにコンテンツを作成すれば、同じ悩みを持つ潜在顧客に刺さるコンテンツになります。

2. 自社の専門性を最大限に活かせる

外部のSEO業者は様々な業界のクライアントを抱えているため、あなたの業界や商品・サービスについての深い理解がない場合があります。

社内でSEO対策が行えれば業界知識や自社商品への理解を持つスタッフが直接コンテンツを作成でき、顧客の悩みや疑問に的確に応える質の高いコンテンツが生まれます。

検索エンジンは「ユーザーの検索意図に応える質の高いコンテンツ」を評価します。自社の専門性を活かしたコンテンツは、外部業者が作成するものよりも深い洞察と価値を提供できます。

この「自社の専門性を活かしたコンテンツ」を軸としたSEO対策は、埼玉県・群馬県の中小企業にとって成果が出やすく、なおかつ現実的なSEO戦略でもあります。
「埼玉 〇〇サービス」「群馬 〇〇専門店」といった地域名を含むキーワードへの対策(ローカルSEO)は、大手企業との競争が少なく上位表示が狙えます。
地域特性や顧客の特徴を熟知しているのは、外部の会社ではなく地域で事業を営むあなた自身です。その知識を活かしたローカルSEO戦略は、内製化でこそ真価を発揮でき、大手と差別化できるポイントです。

3. 情報の蓄積が会社の資産になる

SEO対策のために作成したコンテンツや収集したデータは、貴重な会社の資産になります。

どのようなキーワードで検索されているのか、どんな悩みを持つ人が多いのか、どのコンテンツが反応が良いのかなど、マーケティングに直結する情報が蓄積されていきます。

外注の場合、これらの情報は外部に流出してしまいますが、内製化すれば社内に蓄積され、SEO以外のマーケティング活動にも活用できます。

BaseTreeを創業した私の経験からも、情報の蓄積と共有が組織の最大の資産になることは間違いありません。

4. スピーディーな更新と改善が可能に

SEO対策は一度設定して終わりではなく継続的な改善が必要です。検索アルゴリズムの変更や市場トレンドの変化に応じて、迅速に対応する必要があります。

外注の場合コンテンツの更新や修正を依頼するたびに時間とコストがかかりますが、内製化していれば外部業者とのやり取りによるタイムラグなく、すぐに対応できます。「この記事を追加したい」「このキーワードで対策したい」と思ったときに、すぐに行動に移せるスピードは大きな強みです。

中小企業の強みは、大企業に比べて意思決定が早く柔軟に対応できることです。SEO対策を内製化することで、この強みを最大限に活かせます。

5. コスト効率の向上と長期的な投資対効果

SEO対策を外注すると、月額5万円から20万円程度の固定費が発生します。これが長期間続くとかなりの出費です。

一方、内製化すれば初期の学習コストはかかるものの、長期的には大幅なコスト削減になります。社内にノウハウが蓄積されるため、継続的な外注費用が不要になるのです。

例えば月10万円のSEO対策を外注する場合、年間で120万円のコストがかかります。この予算で社内の担当者を育成すれば、その知識は社内に蓄積され翌年以降も活用できます。一度SEOの基本を理解すれば、新しいサービスや商品が増えた際も追加コストを抑えて対応できます。

さらに、SEO対策で上位表示されれば検索エンジン経由の自然流入が増加し、リスティング広告などの広告費も削減できます。これは中小企業にとって大きなメリットです。

6. 持続可能な集客基盤の構築

SEO対策を内製化することで、広告に依存しない持続的な集客基盤を構築できます。リスティング広告は配信を止めれば即座に効果がなくなりますが、SEOで上位表示を獲得すれば、継続的にアクセスを集められます。

特に中小企業にとって、限られた予算で最大の効果を得るためには、一度の投資で長期的に効果が続くSEO対策は理想的です。内製化によって自社でコントロールできる集客チャネルを持つことは、事業の安定性にも寄与します。

自社のウェブサイトを「資産」として育てる視点を持つことで、長期的な成長につながるのです。

SEO内製化のデメリットと克服法

SEO対策の内製化にはメリットがある一方で、いくつかの課題も存在します。ここでは、よくある課題とその克服法を紹介します。

1. 専門知識の不足

SEO対策には専門的な知識が必要です。特に技術的なSEO対策(内部SEO)は、HTMLやサイト構造の理解が求められます。

しかし、すべてを一度に学ぶ必要はありません。まずは基本的なコンテンツSEOから始め、徐々に知識を広げていくアプローチが効果的です。オンライン学習リソースや書籍を活用し、段階的に学んでいきましょう。

また、社内で勉強会を開催したり、外部セミナーに参加したりすることで、知識を共有・蓄積できます。最初は外部コンサルタントのサポートを受けながら内製化を進めるハイブリッド型のアプローチも有効です。

2. リソース不足

中小企業では、専任のSEO担当者を置くのが難しいケースが多いでしょう。限られた人員で対応する必要があります。

この課題に対しては、優先順位を明確にして効率的に取り組むことが重要です。すべてを一度に行おうとせず、最も効果が見込める施策から着手しましょう。例えば、顧客からの問い合わせが多いテーマについてのコンテンツ作成から始めるなどです。

また、ツールを活用して効率化を図ることも有効です。キーワード調査ツールやコンテンツ最適化ツールなど、無料や低コストで利用できるものも多くあります。

3. 効果が出るまでの時間

SEO対策は即効性のある施策ではありません。効果が表れるまでに3〜6ヶ月程度かかることが一般的です。この期間、モチベーションを維持するのが難しいと感じるかもしれません。

短期的な目標と長期的な目標を設定し、小さな成功体験を積み重ねることが重要です。例えば、「1ヶ月で5記事作成する」「特定のキーワードで20位以内に入る」など、達成可能な目標を設定しましょう。

また、SEO以外の効果(問い合わせ品質の向上、サイト滞在時間の増加など)にも目を向けることで、総合的な成果を実感できます。

4. 最新トレンドへの対応

SEOの世界は常に変化しています。Googleのアルゴリズム更新や業界トレンドに対応し続けるのは容易ではありません。

信頼性の高いSEO情報サイトやブログをフォローし、定期的に最新情報をチェックする習慣をつけましょう。また、SEOコミュニティに参加することで、同じ課題を持つ仲間との情報交換ができます。

ただし、すべてのトレンドに追従する必要はありません。「ユーザーに価値あるコンテンツを提供する」という基本原則は変わらないので、これを軸に対応を検討しましょう。

SEO対策を内製化する7つのステップ

「SEO対策を自社で行う内製化のメリットはわかったけど、何から始めればいいの?」

そんな疑問にお答えするため、具体的にどのようにSEO対策を内製化していけばよいのか、SEO対策内製化の段階的な手順をご紹介します。

STEP1 現状分析と目標設定

まず現在のサイト状況を把握し達成したい目標を明確にしましょう。

Google Search ConsoleやGoogle Analytics 4を設置して、現在のアクセス状況や検索キーワードを分析します。どのページが人気があるのか、どのキーワードで流入があるのかを把握しましょう。

キーワードが分析できたら、そのキーワードで表示される競合サイトを分析してください。同業他社のサイトはどんなページがヒットしているか?他にどのようなキーワードで上位表示されているか?サイト全体でどんなコンテンツ(サービスページ、記事、事例、資料、問い合わせ方法など)を提供しているかチェックします。

この分析をもとに、「半年後に主要キーワードで10位以内に入る」「オーガニック流入を30%増やす」など、具体的な目標を設定しましょう。

STEP2 SEO対策の基礎的な知識を学ぶ

最初はSEO対策の基本的な仕組みと考え方を理解しましょう。

SEO対策とは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略で、Googleなどの検索エンジンで上位表示されるようにWebサイトを最適化することです。

SEO対策は大きく分けて下記のの3つに分類されます。

  • 内部SEO(内部対策):自サイトの構造や導線を修正して改善
  • コンテンツSEO:記事やコラムなどで顧客の多岐で具体的な悩みに応える
  • 外部SEO(外部対策):被リンク(他サイトからのリンク)獲得など自サイト以外への対策

自社でコントロールしやすい「内部SEO」と「コンテンツSEO」から取り組んでください。具体的に自社で対策できる項目の代表例は以下の項目です。

  • キーワード調査と選定の方法
  • タイトルタグ、メタディスクリプションの最適化
  • コンテンツの構成と最適化(記事の執筆・加筆・書き直し)
  • 内部リンク構造の改善(自サイト内を繋ぐリンク設置や改善)

基礎知識の学習はGoogleが公開している「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」を一番参考にしていただきたいですが、初見の単語が多く読み進めることも難しいので、最初は無料のオンライン講座やYouTube動画、書籍などを活用してSEO対策の概念や全体像を掴んでください。

STEP3 自社の強みと専門性を明確にする

SEO対策の核となるのは自社の強みと専門性です。以下の質問に答えることで、自社の強みを明確にしましょう。

  • 競合と比べて、自社の製品・サービスの独自性は何か?
  • 顧客からよく受ける質問や相談は何か?
  • 過去の成功事例や顧客の声で印象的なものは何か?
  • 自社の歴史や創業ストーリーに特徴はあるか?
  • 地域との関わりや地域貢献の取り組みはあるか?

これらの質問に答えることで、他社と差別化できるコンテンツのテーマが見えてきます。

STEP4 キーワード戦略を立てる

効果的なSEO対策の基盤となるのがキーワード戦略です。
どのようなキーワードで検索されたいかを考えましょう。

まずは自社の商品・サービスに関連するキーワードをリストアップします。次に各キーワードの検索ボリュームと競合度を調査します。Google キーワードプランナーなどのツールを活用しましょう。

キーワード選定のポイントは「検索ボリューム」と「競合性」のバランス。検索ボリュームが大きいと競争が激しく上位表示も難しい、小さすぎると効果が限定的。

では、どんなキーワードがいいのか?
それは検索ボリュームが多すぎず、競合度が低いキーワード(ロングテールキーワード)です。例えば「SEO対策」よりも「埼玉県 中小企業 SEO対策 費用」のような具体的なキーワードの方が、競合が少なく上位表示しやすい傾向があります。

埼玉・群馬の中小企業の場合、地域名を含めたローカルSEOを意識して以下のようなキーワードを選定しましょう。

  • 地域名 + 業種/サービス名(例:「埼玉 税理士」「群馬 リフォーム」)
  • 地域名 + 具体的な悩み(例:「埼玉 相続税 対策」「群馬 漏水 修理」)
  • 専門的なニッチキーワード(業界用語 + 具体的な課題など)

無料ツールの「Googleキーワードプランナー」や「Ubersuggest」を使えば、キーワードの検索ボリュームや関連キーワードを調査できます。

STEP5 コンテンツ制作計画を立てる

SEO対策の中核となるのが質の高いコンテンツの制作です。
選定したキーワードをもとにコンテンツ制作の計画を立てましょう。

  • よくある質問(FAQ)形式のコンテンツ
  • ハウツーガイド(〇〇の方法、〇〇のポイントなど)
  • 事例紹介(実際の成功事例、ビフォーアフターなど)
  • 専門知識の解説(業界用語の説明、法改正の影響など)
  • 地域特化型コンテンツ(地域の特性に合わせた情報提供)

誰がどのようにコンテンツを作成するかの体制を整えましょう。社内の知識やスキルを持つスタッフを巻き込みチームを形成します。営業担当者は顧客の悩みを知っていますし、技術担当者は製品の詳細を説明できます。

コンテンツ制作の流れも確立しましょう。キーワード選定→構成作成→執筆→レビュー→公開→効果測定という流れを決めて、担当者や権限を明確にします。

最初は月1〜2本のペースでコンテンツを作成しまずは慣れる、慣れたら徐々に増やしていくのがおすすめです。無理のないペースで継続することが重要です。
コンテンツカレンダーを作成して定期的な記事公開を計画しておくと、視覚的に分かりやすく、公開から逆算してスケジュールを立てやすくなります。

STEP6 内部SEO対策を実施する

コンテンツ作成と並行して技術的なSEO対策(内部SEO対策)も実施しましょう。
サイトの読み込み速度の改善、モバイル対応の最適化、URLやサイト構造の見直しなどが該当します。

  • タイトルタグの最適化(キーワードを含める、32文字以内に収める)
  • メタディスクリプションの設定(キーワードを含める、120文字程度で魅力的に書く)
  • 見出しタグ(H1、H2、H3など)の適切な使用
  • 画像の最適化(alt属性の設定、ファイルサイズの圧縮)
  • 内部リンクの設定(関連コンテンツ同士をリンクで繋ぐ)
  • モバイル対応(スマートフォンでの表示を最適化)

一度対応すれば長期的に効果が続くものが多いものの技術的な知識が必要です。WordPressなどのCMSを使用したサイトであれば専門的な知識がなくても実施できる部分が多いですが、そもそも修正権限が与えられていない場合もあります。
対策したい箇所と内容を自社でまとめ、修正作業そのものはWebサイト管理会社に相談する、権限を委譲してもらい学習しながら少しずつ対応するなど自社の状況に合わせて対応策を検討してください。
すべてを一度に完璧にする必要はありませんし、難しい作業をするよりも導入事例やお役立ちコラムの原稿を執筆する方が成果につながる可能性は高いです。

STEP7 効果測定と改善を繰り返す

SEO対策は一度実施して終わりではなく、効果測定と改善の繰り返しが必要不可欠です。
そしてSEO対策で成果を上げるためには「継続的な改善プロセス」、仕組みづくりが重要です。

「Google Search Console」や「Googleアナリティクス4」を活用して、以下の指標を定期的にチェックしてください。

  • 検索順位の変動
  • オーガニック検索からのアクセス数
  • サイト内での滞在時間やページ閲覧数
  • コンバージョン率(問い合わせや申し込みの割合)

検索順位やアクセス数、コンバージョン率など月次の定点レポート作成から始め、先月/前年と比べて変化があったか、どの施策の効果があったか/なかったか、次に何を改善すべきかなど、データを分析し効果の高いコンテンツの特徴を把握して次のコンテンツ作成に活かしましょう。

継続的にPDCAサイクルを回すことでしか成果は生まれません。小さな成功体験の積み重ねがチーム全体のモチベーション維持や、取組への社内理解にもつながります。

SEO対策のハイブリッド戦略 内製化と外注の良いとこ取り

SEO対策の内製化のメリットをお伝えしてきましたが、すべてを内製化するのが難しい場合もあるでしょう。そんな時は「内製化と外注を組み合わせたハイブリッド戦略」を検討してみてください。

内製化すべきSEO対策

以下の部分は可能な限り内製化することをおすすめします。

  • SEO戦略の立案(どのキーワードを狙うか、どんなコンテンツを作るか)
  • 専門性の高いコンテンツの作成(自社の強みや専門知識を活かした部分)
  • 顧客の声や事例の収集と発信
  • コンテンツの更新と改善

「戦略」や「コンテンツ」は事業そのものであり、自社の強みを最も活かせる部分です。外部に任せるよりも効果的・効率的であり、「顧客という市場」と直接日々接している自社が担うべき領域です。

外注を検討すべきSEO対策

一方で以下の部分は外注を検討しても良いでしょう。

  • 技術的なSEO対策(サイト構造の改善、スピード最適化など)
  • キーワード調査の初期サポート
  • SEOツールの導入と設定
  • 定期的なSEO診断と改善提案

HTMLタグやCSSなど専門的な知識やツールが必要な部分は、時間や学習コスト、ミスによる表示エラーなどのリスクを勘案すると外部の専門家のサポートを受けた方が効率的で安全です。

ハイブリッド戦略の実践例

BaseTreeではハイブリッド型のサポートを提供しています。全てを丸投げするのではなく、自社でできる部分は内製化し必要な部分だけサポート。月額コストを抑えながらも専門家のサポートを受けられるハイブリッド戦略が、多くの中小企業にとって最適解と言えるでしょう。

1. SEO戦略立案は内製、施策実行は外注

SEO戦略の立案は自社で行い、コンテンツ制作やサイト改修などの実行面を外注するアプローチです。

自社の事業や顧客を最もよく理解しているのは自社のスタッフです。どのキーワードで上位表示したいか、どのようなコンテンツが顧客に価値を提供できるかを自社で決定し、実行部分を外部リソースに依頼します。

このアプローチでは、外部のSEO専門家やコンテンツライターと協力しながらも、主導権を自社が持つことができます。

2. 基本は内製、専門領域は外注

基本的なSEO対策は内製化し、専門的な技術領域のみを外注するアプローチです。

例えば、コンテンツ制作やキーワード調査は自社で行い、サイト構造の改善や技術的SEO対策は外部専門家に依頼するといった形です。

このアプローチでは、自社のリソースを最も得意な領域に集中させつつ、専門知識が必要な部分はプロの力を借りることができます。

3. コンサルティング型の外注活用で個別具体的な指示を受ける

SEOコンサルタントに定期的なアドバイスを受けながら、実行は自社で行うアプローチです。

月に1回程度、SEO専門家からサイト分析や改善提案を受け、それをもとに自社で対策を実施します。このアプローチでは、専門知識を取り入れながらも、実行力と知識を社内に蓄積できます。

特に内製化の初期段階では、このようなサポートを受けることで、効率的に知識とスキルを獲得できるでしょう。

4. 教育・研修型の外注活用でスキルアップ

SEO専門家による社内研修や教育プログラムを活用し、自社スタッフのスキルアップを図るアプローチです。

一時的に外部専門家に投資することで、長期的には自社でSEO対策を完結できる体制を構築します。ワークショップや実践的なトレーニングを通じて、実務に直結するスキルを習得できます。

このアプローチは、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」という考え方に基づいており、持続可能なSEO体制の構築に効果的です。

2025年のSEOトレンドと内製化のポイント

最後に2025年現在のSEOトレンドと内製化ポイントをご紹介します。

1. ユーザー体験の重要性の高まり

Googleは「コアウェブバイタル」と呼ばれる指標を重視しており、ページの読み込み速度やインタラクティブ性、視覚的安定性などのユーザー体験要素が検索順位に影響します。

内製化のポイントは技術的な最適化だけでなく、ユーザーがサイトをどのように利用しているかを分析し、体験を向上させる取り組みが重要です。Google Analyticsを活用して、ユーザーの行動パターンを分析しましょう。

2. E-E-A-Tの重視

GoogleはE-E-A-T(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness:経験、専門性、権威性、信頼性)を重視しています。特に「Your Money or Your Life(YMYL)」と呼ばれる、ユーザーの生活や財産に影響を与える可能性のあるトピックでは、この要素が重要です。

内製化のポイントは自社の専門性や実績を明確に示すコンテンツを作成することが重要です。事例紹介や専門家のプロフィール、実際の経験に基づく情報提供などを積極的に行いましょう。

3. AIと自然言語処理の進化

GoogleのAIと自然言語処理技術は進化を続けており、キーワードの単純な一致だけでなく、ユーザーの検索意図を理解して最適な結果を表示するようになっています。

内製化のポイントは特定のキーワードを詰め込むのではなく、ユーザーの疑問や悩みに包括的に答えるコンテンツを作成することが重要です。「ユーザーがこのキーワードで何を知りたいのか」を常に考えましょう。

4. モバイルファーストインデックス

Googleはモバイルファーストインデックスを採用しており、モバイル版のサイトを優先的にインデックスします。モバイルでの表示や操作性が検索順位に大きく影響します。

内製化のポイントは常にモバイル表示を確認し、スマートフォンでの閲覧体験を最適化することが重要です。レスポンシブデザインの採用や、タップしやすいボタンサイズの確保などに注意しましょう。

5. ローカルSEOの重要性

特に実店舗を持つ中小企業にとってローカルSEOの重要性は高まっています。「近くの〇〇」「〇〇市 △△サービス」といった検索に対応することが重要です。

内製化のポイントはGoogleマイビジネスの最適化や、地域に特化したコンテンツの作成です。地域のパートナー企業と関連リンクを設置しあったり、商工会議所や商工会、医療機関や公的機関にバナーを掲載したり、イベント情報や事例の細分化(地域・業種・導入サービスのカテゴリを設けるなど)も有効です。

SEO対策は「自社の強みを発信する自信づくり」
中小企業こそSEO対策の内製化とハイブリッド戦略を

埼玉・群馬の中小企業がSEO対策を内製化すべき理由や方法についてお伝えしてきました。

事業におけるSEO対策の本質

SEO対策の本質は「検索エンジンに評価されること」ではなく、「自社の強みを明確にし自信を持って発信すること」です。

外注すれば一時的には楽かもしれませんが、長期的に見れば自社の強みを発信する力を自ら育てることこそが、持続的な成長につながります。

サイトで集客できても、商談・接客・製造・納品・アフターサポートがサイトに記載されていることと違ったら、次は選ばれないからです。
そして事業を、会社を繋いでいくのは次の世代。サービス・商品に、事業に、会社に自信が持てなければ継手はいない、明日はないからです。

だからこそ「自社の強みを再確認・再発見し、自ら育て、発信していくこと」が、持続的な成長の根幹を成すとBaseTreeは考えます。

SEO対策内製化のメリット

  • 自社の専門性を活かした独自性の高いコンテンツが作れる
  • 長期的にはコスト削減になる
  • 情報の蓄積が会社の資産になる
  • スピーディーな更新と改善が可能になる
  • 地域密着型のSEO戦略が展開できる

SEO対策の内製化は、コスト効率、自社の専門性、スピーディーな対応と柔軟性、集客基盤の構築など中小企業にとって大きなメリットがあります。

内製化と外注をかしこく使い分ける「ハイブリッドSEO戦略」のメリット

専門知識の不足やリソース不足などの課題があり、すべてを一度に内製化するのは難しいかもしれません。すべてを一度に完璧にする必要はなく、まずは小さく始めて徐々に範囲を広げていく段階的なアプローチと適切な戦略で少しずつ始めていくことが重要です。
完全な内製化が難しい場合は、内製化と外注を組み合わせたハイブリッド戦略も検討してください。リソースが限られる多くの中小企業にとって、ハイブリッド戦略こそが現実的かつ成果につながる最適な方法だとBaseTreeは考えます。

2025年のSEOトレンドを踏まえるとユーザー体験の向上やE-E-A-Tの重視、ユーザーの検索意図に応えるコンテンツの作成がますます重要になっています。これらの要素は、自社の商品・サービスや顧客を深く理解している中小企業だからこそ対応できる部分でもあります。

「ハイブリッドSEO戦略」はBaseTreeへご相談ください

最後に、SEO対策は一朝一夕で結果が出るものではありませんが、継続的な取り組みによって着実に成果を上げることができます。自社の強みを活かし、持続可能な集客基盤を構築するために、ぜひSEO対策の内製化にチャレンジしてみてください。
また、SEO対策の過程で培われる「自社への自信」は、SEOという範疇を超えてや事業活動に活きる貴重な資産となるでしょう。

SEO対策の内製化に関するご相談はBaseTreeへお気軽にお問い合わせください。
埼玉県深谷市を拠点に地域密着で、埼玉県北部と群馬県の企業をサポートしています。
あなたの会社の強みを活かした、貴社オリジナルなSEO戦略を提案いたします。

詳しくはBaseTreeのSEO対策サービスをご覧ください。

本記事の著者

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